
「グループ名の通り、本当に消えてしまった」。
「…そして、消え逝くキミ達と。」の解散を知り、そう感じた人もいただろう。しかし、実際の経緯を見ると、グループ名の皮肉だけでは片づけにくい。
2026年5月5日にデビューした7人組は、8月12日をもって解散した。理由として発表されたのは、所属事務所である株式会社BEILエンターテインメントの事業継続が困難になったことだった。メンバーの卒業や活動休止ではなく、運営会社側の事情による活動終了だった。
01
「挫折から再生」を掲げて始まった7人
グループは2026年4月に「KEKM」として始動した。
5月5日に東京・harevutaiで行われたデビュー単独公演では、ライブの途中でKEKMとしての活動を終了。その直後、7人は白い衣装で再登場し、「…そして、消え逝くキミ達と。」として新たな活動を始めた。
コンセプトは「挫折からの再生」。以前に別のグループで活動していたメンバーや、オーディション、上京後の活動などで挫折を経験したメンバーが集まっていた。
7月29日には初のCD作品「Thurstone」を発売。8月17日には、恵比寿LIQUIDROOMで単独公演「…ボクと。」を開催する予定だった。
解散発表直前に公開されたインタビューでは、メンバーがLIQUIDROOM公演への不安や意気込み、さらに大きなステージへ進みたいという目標を語っている。活動は、終わりに向かっているようには見えなかった。
02
発表から4日後に正式解散
8月8日、グループの公式Xなどで解散方針が発表された。
理由は、所属事務所の事業継続が困難になったため。当初は具体的な解散日が示されなかったが、8月12日に公式サイトが更新され、同日をもって正式に解散することが発表された。
同時に、8月15日以降に予定されていた出演と主催イベントは、すべて中止となった。
8月17日のLIQUIDROOM単独公演も中止され、購入済みチケットは払い戻しへ。8月30日の彩葉ちえり生誕祭に向けて実施されていたクラウドファンディングもキャンセルされ、返金対応が案内された。
デビューから約3カ月。初のCD発売からは、わずか2週間後の解散だった。

03
翌日に「am:SUCAM」を結成
解散翌日の8月13日、元メンバー7人による期間限定グループ「am:SUCAM」の結成が発表された。
am:SUCAMは、旧グループとは異なる運営団体によるものだ。
新たな運営事務局は、元メンバーからタレント報酬の未払いや、ファンが持つ未使用特典券の扱いについて相談を受けたと説明している。ただし、未払いとされる金額や対象期間など、詳しい内容は公表されていない。
am:SUCAMは8月15日のイベントから活動を開始。中止されたワンマンライブについても、準備期間を経て9月に開催すると発表された。
9月8日には恵比寿CreAtoでラストライブ「そして、消えるボクと。」が予定されている。公演ページには、am:SUCAMが旧グループとは異なる運営団体によって運営されていることも明記されている。

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メンバーは残り、グループだけが変わった
今回の経緯で特徴的なのは、解散した翌日に、同じ7人が別名義で活動を始めたことだ。メンバーが一斉に活動をやめたわけではない。
一方で、「…そして、消え逝くキミ達と。」という名前で予定されていたライブや企画は中止され、7人は別の名前と別の運営体制で再出発することになった。
旧グループの活動終了と、メンバー自身の活動終了は同じではなかった。むしろ、メンバーが残っているからこそ、運営会社が止まったことで何が変わったのかが見えやすくなっている。
05
再生の途中で、もう一度名前を変えることに
「…そして、消え逝くキミ達と。」は、「挫折から再生する物語」を掲げて始まったグループだった。その活動は、デビューから約3カ月で終了した。
ただし、7人はそのまま姿を消したのではない。解散翌日にはam:SUCAMとして動き始め、旧グループで予定されていた一部の活動を引き継ぐ形で、期間限定の活動を続けている。
グループ名は消え、ライブ予定は組み直され、運営団体も変わった。それでも、ステージに立つ7人は同じだった。
名前の皮肉以上に、このねじれた経緯こそが、「…そして、消え逝くキミ達と。」の解散を印象的なものにしている。
※本記事は2026年8月20日時点で公表されている情報をもとに構成しています。
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