トップへ戻る
批評・コラム

モナリザに学ぶ、オーディション写真の撮り方。きれいに見える“余白”と構図

顔を大きく写せば、よい応募写真になるわけではありません。名画から借りたいのはポーズではなく、人物を自然に見せる余白と背景の考え方です。

モナリザを模式化し、頭上と左右の余白や背景の考え方を説明する構図図解

世界でもっとも有名な肖像画のひとつ、レオナルド・ダ・ヴィンチの「モナリザ」

もちろん、オーディション写真をモナリザと同じポーズで撮ろう、という話ではありません。

注目したいのは、人物が画面の中で窮屈に見えず、それでいて視線が自然に人物へ集まる構図です。

オーディション写真にも、その考え方は使えます。

モナリザは、顔だけを画面いっぱいにしていない

モナリザを見ると、顔だけが大きく切り取られているわけではありません。

頭の周囲に余白があり、肩から上半身、手まで含めて人物全体の存在感が作られています。

作品では、身体を斜めに向けながら顔をこちらへ向け、手も画面の中に収めています。顔の表情だけでなく、肩や腕の位置も含めて人物を見せる構成です。

応募写真で同じポーズをする必要はありませんが、ここから学べることがあります。

「顔を大きくすること」と「人物をきれいに見せること」は同じではない。

画面の中に少し余白を残すことで、むしろ人物が見やすくなります。

頭の上に“呼吸できる余白”を作る

顔写真でありがちなのが、頭頂部が写真の上端ぎりぎりになる構図です。

これをほんの少し離すだけで、写真に余裕が出ます。

オーディション写真では、頭上に大きな空間を作る必要はありません。髪の上に少し余白が見える程度で十分です。

左右も同じです。顔や髪が端にぶつからず、少し空間がある方が全体が落ち着いて見えます。

肩まで入ると、顔の位置が安定する

顔写真だからといって、顔だけを切り抜く必要はありません。

肩や胸元まで自然に入ると、顔の大きさや位置を写真全体の中で把握しやすくなります。

モナリザも顔だけではなく上半身を含めて人物を見せています。

応募先が指定する写真サイズや構図が最優先ですが、自由度がある場合は顔+肩周りまで自然に入る距離を一度試してみると、写真が整いやすくなります。

背景は“きれい”より“邪魔しない”

モナリザには有名な風景背景がありますが、現代のオーディション写真で凝った背景を用意する必要はありません。

むしろ、本人より背景が気になる状態は避けたいところです。

無地の壁、すっきりした室内、余計な物が映り込まない場所。これだけで十分です。

写真を見た瞬間に視線が本人へ向かうことを優先しましょう。

光は正面〜斜め前から、やわらかく

ルーヴル美術館の解説は、モナリザの特徴としてレオナルドの「スフマート」という、輪郭や明暗をやわらかくつなぐ技法を紹介しています。

スマホ写真でスフマートを再現する必要はありませんが、強すぎない光の方が顔の情報を自然に見せやすいという発想は参考になります。

昼間の窓際で、窓を正面または斜め前にする。直射日光が強いなら、レースカーテン越しにする。

それだけでも光はかなりやわらかくなります。

「黄金比ぴったり」を狙わなくていい

モナリザには黄金比をめぐるさまざまな解説がありますが、オーディション写真で比率を細かく計算する必要はありません。

この記事で持ち帰ってほしいのはもっと簡単です。

  • 頭上に少し余白
  • 左右にも少し余白
  • 顔を画面いっぱいに詰めない
  • 肩まで自然に入れる
  • 背景を本人より目立たせない
  • 光をやわらかくする

これだけです。

美術館の名画を見るように、自分の写真を一歩引いて見る

撮った直後は、表情だけを見てしまいがちです。

一度スマホを少し離して、写真全体を見てみてください。

「上が詰まりすぎていないか」「左右に余白があるか」「背景が気にならないか」「本人が一番最初に目に入るか」。

このチェックをすると、写真の選び方が変わります。

モナリザの真似をする必要はありません。

名画から借りたいのは、人物を画面の中できれいに見せる“余白の感覚”です。

撮影の手順を確認したい方は、スマホで撮るオーディション写真の構図ガイドも参考にしてください。青葉坂46の募集については、応募条件と準備のガイドにまとめています。